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4
八戸港
沖パナマ籍貨物船海難事故について
○
高山 委員長 次に、
八戸港
沖パナマ籍貨物船海難事故について
報告を願います。
◎高舘
水産事務所副所長 それでは、
八戸港
沖パナマ籍貨物船海難事故について、既に
マスコミ報道もされており、また、
委員の皆様には第二
管区海上保安本部からの
プレスリリースの
資料を配信させていただいておりますが、今までの第二
管区海上保安本部からの発表を基に御
説明申し上げます。
タブレットの
資料を御覧願います。
初めに、1、事案の
概要についてですが、8月11日午前7時50分、
八戸港内防波堤外側を航行中の
パナマ船籍クリムゾンポラリスから、
八戸港内で乗り上げた旨、第二
管区海上保安本部への通報があり、その後、
船体の一部に亀裂が発生したことから、
乗組員21名が救出され、翌12日午前4時15分頃、投錨中の
船体が破断し
燃料油が流出したものであります。
次に、2、船舶の
概要ですが、
パナマ船籍で
乗組員は21名、総トン数は3万9910トン、積荷は
ウッドチップ約4万4000トンです。
3、
八戸市沿岸での油の
流出状況ですが、まず、(1)
船体から流出した油の
範囲については、12日から
浮流油が確認されておりましたが、昨日19日時点では
船首部から新たな油の流出は認められず、
船尾部から
南東方向に筋状の薄い油膜が認められています。
(2)
漂流油の
範囲ですが、現在は8月16日の
状況と同じく
奥入瀬川河口から
五戸川河口にかけての
範囲に点在しているほか、市川船だまり、
八戸港
八太郎4
号埠頭、
北防波堤の外側で漂着が確認されております。
次に、4、流出した油への
対応状況の主なものですが、(1)海上保安庁ほか
国関係機関及び船主の対応としては、
船体及び
浮流油対応として、
北陸地方整備局所属の
大型しゅんせつ兼
油回収船白山による
浮流油回収を13日から行っております。
また、
東北地方整備局では、
市川地区において漂流した油の
防除作業を19日から行っております。
(2)県では、12日午前4時15分、
八戸沖外国貨物船座礁に係る青森県
災害警戒本部を
設置し、各
県民局において、各河川の河口に油の遡上を防ぐための
オイルフェンスを
設置し、巡視を行っております。
次に、(3)市では14日正午に、
船体から北の方角に流出した油が南下し、
市川方面に漂着する
可能性が高まったことから、
八戸沖外国貨物船座礁に係る
八戸市
災害警戒本部を
設置いたしました。
また、同日午後から
八戸海上保安部へ職員2名を
情報連絡員として派遣しております。
②当市への
油等の
漂着状況の把握につきましては、12日から行っている
パトロールを16日からは体制をさらに強化させ、
庁内関係課及び
消防本部と連携し、
市川方面だけでなく
奥入瀬川河口から金浜まで
市域海岸線全体に
パトロールエリアを広げております。
漂着や油の臭いが確認された際には、
海上保安本部へ連絡をし、上空と地上から
現地確認を行っていただき、その
対処方法について指導をいただいております。
その他
③市民への
広報活動、
④小中学校に対する
児童生徒の
安全確保に係る
注意喚起のほか、
⑤白浜及び蕪島の両
海水浴場を昨日19日から閉鎖しております。
また、
⑥水産関係ですが、
市所管の
南浜漁港内において、
漁業協同組合から油の漂着や臭いがするとの
報告があり、各
漁協の
被害状況について
情報収集を行うとともに、各
漁協への
情報提供にも努めております。
5、
当市への
影響、
被害についてですが、
南浜漁協の
定置網4か統に油が漂着していると
漁業者から
報告されておりますので、今後さらに
調査を行い、
影響や
被害について確認してまいります。
6、今後の対応についてですが、
船体については、
船主手配の
サルベージ会社による
船体船固め――
船体の固定を行い、
船体内の油の抜取り作業を行う
予定であります。
当市といたしましては、引き続き
パトロールを行うとともに、海域の
水質調査を行う
予定であります。
なお、
漁業者の方々のほか、今回の
被害の賠償につきましては、
船主側の
保険会社から補償されることとなっており、17日にも行われましたが、本日午前9時から
船主側からの
説明会が行われているところであります。
また、
資料1、2については、
クリムゾンポラリスの破断直後から現在までの写真を添付しております。
以上で
説明を終わります。
○
高山 委員長 ただいまの
報告について御質問ありますか。
◆山名
委員 オイルフェンスの
設置なのですが、
素人考えでは一番先にやるべきかと思っているのですが、
マスコミ報道によると海が荒れて
設置が遅れたというような記事が載っていました。しかしながら、これを見ると11日には
巡視船が出ている。12日にはタグボートが出ているということになると、もっと早く
オイルフェンスを
設置できたのではないのかと思いますけれども、どうなんでしょう。
◎茨島
水産事務所長 山名委員の質問にお答え申し上げます。
海上保安部でまず
巡視船等を出して、現地の
警戒等、海保としてできる対策を全て
緊急措置としてやっていただいていると認識しております。その中で、座礁当時は、
山名委員御指摘のとおり波浪――かなりしけておりましたので、
フェンスの
展張自体がかなり難しいということで断念しておりました。徐々に日にちがたつにつれて穏やかにはなってきましたけれども、
オイルフェンスそのものの機能が波高1メートルを超えると著しく低下してしまって、
優先順位として高くないという判断を海保でしていると内々に聞いておりまして、そういった
事情等もあって現在までに
オイルフェンスの展張は見合わせていると伺っております。
以上でございます。
○
高山 委員長 よろしいですか。ほかにありませんか。
◆
久保〔し〕
委員 今
オイルフェンスのお話をしたのですけれども、私もこの前、
海上保安部に行って
説明を受けました。そのときには、この流れている重油は
C重油と聞いています。普通の重油であれば
オイル――ね
ぱねぱした感じなのだけれども、これは
揮発性が高いと。さらさらしたやつなので、それを拡散して蒸気を大気に逃がすみたいな話で
説明を受けています。
ただ、新聞などの報道によりますと、やはり揮発されたものもまた
影響があるのではないかということと、それから海底に入ったときに
魚関係に
影響があるのではないかということで、そういう点では
サンプルなのですけれども、
水質調査というふうにしていますが、
サンプルについてはどこで
管理して、どういうふうな形になっているのでしょうか。
◎茨島
水産事務所長 現時点では、各
漁協で
重油混じりの海水、船だまり等とか、
あとは
定置網の
付近等で採取したものを保管していると伺っております。
以上でございます。
◆
久保〔し〕
委員 そうすると、
水産事務所ではそういう
漁業関係の、海の
関係の
資料というのは取っていないということになるのでしょうか。さっき
水質調査をするという話だったのですけれども、どういう
調査になるのでしょうか。
◎茨島
水産事務所長 各
漁協でその都度都度、刻々と船だまりの
状況等も変わっていきますので、
サンプルを採取するとともに、
水産事務所としても
県管理の漁港にはなりますけれども、館鼻に油が流出、漂着してきたという情報を
漁業者からいただきまして、昨日の午後1時頃に一度
サンプルを取りました。そのほか、
海岸線の
パトロールを昨日の午後行いましたが、その中で
市川漁協で取った
ウッドチップと思われる物体の
サンプルの提供を受けましたし、南浜のほうにも足を運びまして、その際に蕪島の
海水浴場のところで寄り藻――昆布のようなものを採取し
サンプルとして保管しておりまして、今後、
県漁連等が分析をするということになれば、市からも提供できるかなといった
状況でおります。
以上でございます。
◆
久保〔し〕
委員 やはり海の
サンプルについては、
モーリシャス諸島とか、いろいろな座礁した経験を踏まえると、
漁業に
影響を与える
部分がこれから長い期間かかるということで、
八戸も結構かかると思うのですね。そうするとその
影響が徐々に徐々に出てくるというような形になると思うので、そういう
サンプルはきちんと取っておいて、その
影響がどうなのかということも大学とかそういったところにも回して調べてもらうというようなことも必要になってくるのではないかと思うので、その辺についてもよろしくお願いしたいと思います。
昨日ですか、市長が
漁業団体とお話をしたということなのですけれども、
漁業関係者からはどういうお話、要望があったのか。何かお話ができるのであれば、お願いしたいのですけれども。
◎高舘
水産事務所副所長 まずは、
八戸みなと漁協からは、
定置網を9月10日頃から
予定していたけれども網を入れられる状態ではないということ、
タコ籠漁については、臭いなど気にならなかったので今は水揚げしていますということ、油については
サンプルを取っているので、
検査機関に分析をお願いしたいということでした。
あとは、東京の方からまだ
首都圏には
事故があまり伝わっていないというメールをいただいていますというところです。
あと、
市川漁協からは、
定置網を8月20日頃から
予定していたけれども見合わせていますと、それからもう既に御存じだと思うのですけれども、市川の船だまりから南側のテトラポットの
あたりに積荷と思われる
チップが大量に漂着しているということ。
あとは
鮫浦漁協なのですけれども、
事故前に採取した
天然昆布は出荷できるのですが
事故後のものは駄目ではないかと思っていますということ、漁期については10月いっぱい
予定しています、
貨物船がいる
あたりに漁具が
設置されていること――
カニ籠漁具が
設置されていますと、ヒラメは北では漁ができないので南のほうに行ってやっていますと。
あと南浜漁協では、既に新聞でも報道されていますけれども、4か統に油が付着している、網に入っていた魚は一部
サンプルを取ってその他は放流しているということ。
あと、
みなと漁協なのですけれども、要請があれば
吸着マットなどを使った
油処理の手伝いをしたいということで、
あと漁業者のほうは
被害状況の写真を撮るなど、後々の
補償交渉に備えているというような
内容になってございます。
以上でございます。
◆
久保〔し〕
委員 やっぱり
漁業関係者の方は一番打撃を受けてくると思います。これも先ほど言ったように長期にわたっての打撃ということになると思うのですけれども、差し当たって市としてこういう
漁業団体に対する今していくような資金とか、そういうものが枯渇した場合すぐ対応できるような、そういうことについては今のところ何か考えているのでしょうか。
◎茨島
水産事務所長 お答え申し上げます。
漁業協同組合でございますので、系統の
金融機関がございますので、そこが一番頼りになるかと思っていますので、
漁協で
運転資金等に困った際には、そういった系統の
金融機関に相談して最大限支援していただこうという認識でございます。
以上でございます。
◆
久保〔し〕
委員 こういう座礁の
事故は、例があると思うので、そういう点では担当したところの市町村に問い合わせるなりして、できるだけ
漁業者に倒産とか、大変なことにならないように処理というか、
補助の対象にしていただいて、
資金面でも援助をしていただくようお願いして要望とさせていただきたいと思います。
○
高山 委員長 ほかにありませんか。
〔「
なし」と呼ぶ者あり〕
○
高山 委員長 ないようですので、ただいまの
報告については終わります。
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5
令和2年度
八戸市
自動車運送事業会計決算の
概要について
○
高山 委員長 次に、
令和2年度
八戸市
自動車運送事業会計決算の
概要について
報告を願います。
◎田中
交通部次長兼
運輸管理課長 それでは、
令和2年度
八戸市
自動車運送事業会計決算の
概要につきまして御
報告申し上げます。
お手元の
資料を御覧ください。
初めに、
事業規模でございますが、
令和2年度末の実績で職員数は67名で、前年度と比較して3名の増となっております。
なお、職員の内訳は乗務員33名、
整備5名、事務29名でございます。
次に、車両数は118両で、前年度と同数でございます。
営業走行キロ数は356万7000キロで、前年度と比較して16万4000キロ、4.4%の減となっております。
年間乗客数は531万5000人で、前年度と比較して121万8000人、18.6%の減となっております。
次に、
事業収支について御
説明申し上げますが、決算額は全て消費税抜きの
金額となってございます。
まず、
事業収益は14億4444万8000円で、前年度と比較して5484万3000円、3.7%の減となっております。
内訳でございますが、(1)営業収益のうち、運送収益は、乗合収入等の減少により1億1018万円の減、運送雑収益は広告料収入等の増加によりまして97万5000円の増となっております。
次に、(2)営業外収益のうち、一般会計
補助金は3600万円の増、長期前受金戻入は232万3000円の増、その他の営業外収益は、コロナ対策関連の
補助金などにより1603万9000円の増となっております。
続きまして、
事業費は16億8217万6000円で、前年度と比較しまして6563万5000円、4.1%の増となっております。
内訳でございますが、(1)営業費用のうち、人件費は6432万4000円の増、物件費は3151万円の減、減価償却費は2946万6000円の増、その他経費は自動車保険料の減少などにより20万8000円の減となっております。
次に、(2)営業外費用は、雑支出の増加などによりまして356万3000円の増となっております。
以上によりまして、下から2行目の純損益は2億3772万8000円の損失となり、累積損益は2億165万円の損失となったものでございます。
続きまして、決算
状況の推移を御覧願います。
平成27年度から
令和2年度までの決算
状況の推移を掲載しておりますので、項目順に御
説明申し上げます。
まず、1の
事業収益は、平成27年度を100とした指数で
令和2年度の指数は、91.5ポイントとなってございます。
2の
事業費は、同じく平成27年度を100とした指数で115.2ポイントとなってございます。
3の純損益は、2億3772万8000円の損失となりました。
4の累積損益は、
令和元年度繰越利益
剰余金3607万8000円から
令和2年度の純損失2億3772万8000円が計算されまして、2億165万円の累積損失となったものでございます。
5の一般会計
補助金は、
令和2年度は3億7600万円でございました。
次に、少し飛びまして、8の資金不足比率について御
説明いたします。これは地方公共団体の財政の健全化に関する法律に記載される経営
状況の健全度を示す指標でございまして、欄外にありますとおり、営業収益に対する資金不足の額の割合で表され、値が小さいほど健全であるということを示してございます。
資金の不足額につきましては、流動負債から流動資産を引いたものになりますが、
令和2年度においても引き続き資金不足比率ゼロ%を維持することができました。今後も新たな経営課題に適切に対処しながら、持続可能な経営体質の維持に努めてまいりたいと考えております。
以上で
説明を終わります。
○
高山 委員長 ただいまの
報告について御質問ありますか。
◆
久保〔し〕
委員 大分売上げが減っているのですけれども、これはどうしてもコロナの
関係があるのかと思うのですが、その中にあっても例えばどういうところの利用が減っているのかというところがもし分かれば。例えば学生さんの利用が少ないとか、高齢者の方の利用が少ないとかという全体的なものでしょうか。
◎田中
交通部次長兼
運輸管理課長 決算の数字としてまだ精査が必要な
部分もあるのでございますが、営業の収益
部分で申し上げますと、我々のほうでは車内収入、現金でお支払いしていただくお客様、定期券、回数券、そのほかの乗車券というふうに分別しておりますけれども、現金でお支払いいただく車内収入というのが
令和元年度に比べまして29.2%減っている。これが一番大きな要因となってございます。そのほか、一部の乗車券を除きまして、全てマイナスの傾向というところがありまして、平たくいいますと、現金で利用されるお客様が――普段お乗りになられていないお客様がバスを御利用されるというケースが非常に少なくなったかというふうに分析しております。
以上です。
◆
久保〔し〕
委員 大変な
状況の中で頑張っていらっしゃると思うので、いろいろと工夫しながら頑張っていただきたいと思って要望させていただきます。
○
高山 委員長 ほかにありませんか。
〔「
なし」と呼ぶ者あり〕
○
高山 委員長 ないようですので、ただいまの
報告については終わります。
以上で、本日
予定をしておりました
理事者からの
報告案件は全て終了いたしました。
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○
高山 委員長 以上で
経済協議会を閉じます。
皆様、御苦労さまでした。
午前10時35分 閉会...